部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


試合中、チャージ・タイムで、
皆が、ベンチに帰って来た。

コーチが、弥生を見て、


  「ヤァ、きついか?

   お前ら、もっと、走れよ。
   ヤァ一人に、任せっきりだぞ」


その時、華子が、一歩出て、


  「コーチ、走れない人は、いりません。
   このままでは、ズルズルと、
   行ってしまいます。

   ここは、走れる人を出して、
   かき回して、速攻に持ち込むのが
   いいと思います」


  「そうだな。よしっ、千夏、交代だ。
   走れる奴は……」


  「私は、アケさんが、いいと思います」


  「しかし、アケは…」


  「それは、私と弥生さんで、
   カバーします」


コーチが弥生を見ると、弥生はうなずいた。


  「よし!、アケ、行け」


千夏は不満そうに、華子を睨みながら、
出されたタオルを、引ったくった。

華子は、動じず、コーチを見ている。


  「アケ!、とにかく走れ。
   いいな、止まるんじゃないぞ」


  「はいっ」


明美は、こんな競った局面での交代に、
不安を隠せなかった。


  「アケさん、頑張りましょう」


  「アケ!、どんどん、行っていいからね

   いい ?、行くよ。
   イチ、ニッ、サン」


  「ファイ」


弥生は、不安そうな顔の、明美の腰を、
ポンと叩いて、コートへ出て行った。


上から、千奈の声がした。


  「アケさん、頑張れー」


明美は、うなずいて、コートへ出て行った。