校門を出ると、当たり前のように、
黒塗りの車がスッと、華子の前に止まった。


佐紀「じゃあ、また」


華子「さようなら」


梨沙「バイ、バイ」


ドアが閉まり、華子たちを乗せた車は、
走り出した。

それを見送る、佐紀たち。


梨沙「”さようなら”だって」


千奈「そりゃ、言うでしょ」


梨沙「私はまた、”ごきげんよう”って
   言うかと思った」


佐紀「梨沙、それ、テレビの見過ぎ!」


首をすくめ、頭をかく、梨沙。