佐紀は華子に、チームについて訊いた。


佐紀「バスケ部の顧問って、誰?」


華子「荒木先生。私たちの担任の」


佐紀「へー、そうなんだ。じゃあ、
   練習メニューも、あの先生が
   組んでるのかなぁ」


歩美「いやっ、コーチがいるはずだよ」


華子「坂井という、外部コーチがいますわ」


佐紀「へー、よく知ってるのね」


華子「あなたは、………」


華子は、続けて言おうとしたが、止めた。

どうせ「近かったから」という答えが、
返ってくるだろうと思った。


友理「どんなコーチなんやろ」


梨沙「三田コーチみたいだと、いいな」


華子「結構、厳しい事で有名ですわよ」


友理「えー、それ、ちょっと辛いわぁ。
   コーチ、殴るんやろか」


華子「さあ、そこまでは……」


佐紀「なーんだ、知らないんだ」


華子「何も調べず、近いだけで来た人に、
   言われたくありませんわ」


佐紀「まっ、それは…………ごめん」


歩美「ハハハ、あんたたちも、
   いいコンビに、なってきてるよ」


頭をかく、佐紀。

憮然とする華子