そして、千夏が、


  「みんな、ありがとう。

   そして、数々の行い、
   深く、反省しております」


千夏のおどけた言い方に、皆、笑顔になる。


  「今思えば、何であの時、
   もっと、ちゃんと
   しておかなかったのか。

   そんな後悔で、一杯になってる。

   みんなは、一生懸命、
   練習してください。

   そうしなかった、いい見本が、
   ここにいますから」


千夏が、少し涙声になって、言葉に詰まる。

少しして、


  「でも、マキも言ったように、
   最後の1ヶ月は、
   一生懸命、やったよ。

   キツかったけど、楽しかった。

   バスケって、こんなに楽しいんだ、
   ああ、部活してるんだって、思った。

   今は、もっと続けたいと思ってる。

   前は、県へ行って、
   1試合出来たらよかった。

   でもきょうは、勝ちたかった。

   もっと上へ、行きたいと思った。

   もう、遅いんだけどね。

   こんな気持ちにさせてくれた
   2年生には、感謝しかありません。

   ありがとう、そして、ゴメン!」


そう言って、頭を下げた。


そして、和美、七海、佳奈、瑞希が、
次々と、感謝の言葉を、言って行った。

最後に明美が、


  「みんな、ありがとう」


そう言って、3年生全員、頭を下げた。