2試合目が、始まった。

相手は、シード校の相手である。

しかし甲陽は、果敢に喰らい付いて行った。

相手のコーチが、何度も、大きな声を上げる

それは、とりもなおさず、甲陽が、
相手の大きな脅威となっている証拠だった。


観客席では、リラックスしたのか、
弥生たちも、大きな声で、佐紀と一緒に
応援していた。

試合は、離されそうになると、また追いつく
という接戦を、繰り広げていた。

しかし、なかなか逆転までは、行かなかった

麻紀が千夏が明美が、必死に走っていた

皆、必死にディフェンスをしていた。


オフィシャルのブザーが鳴り、
審判が笛を吹く。

  「タイム・アップ」


甲陽高校は、ここで、敗れてしまった。


最後の挨拶の時千夏は膝に手をついていた

苦しいからではなく、どうやら千夏は、
泣いているようだった。

挨拶が終わった後、千夏は、麻紀と明美に、
腕を抱えられて、引き揚げてきた。