試合が終わると、弥生たち3人は、
緊張を解いた。

弥生が、大きく息を吐いて、


  「なんとか、勝ったわね」


そう言うと、矢島が、


  「いいチームじゃないの。

   ヤァから、問題のあるチームと
   聞いてたけど、
   そういう風には、見えなかったわね」


弥生も、

  「ええ、精神面とスタミナに、
   ちょっと、問題があったんですが、
   今見た限りでは、いいチームに
   なってましたね」


矢島は弥生から、今の2年生が1年の時、
現3年生から、辛く当たられていたと、
説明を受けていた。

だから矢島は、佐紀の言葉が、3年生を
庇っているように、思ったようである

矢島は、佐紀を見て、


  「あなたの言う通り、頑張ってたわね。
   じゃあ、次も、見させてもらおうかな

   ホントはね、大した事無かったら、
   帰ろうと思ってたんだけど」


  「ぜひ、見て行ってください。
   お願いします」


  「わかったわ」


  「じゃあ、ちょっと下へ行ってきます」


  「後で私たちも、坂井コーチに
   合いに行くわ」


佐紀は、皆の所へ降りて行った。