部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


いよいよ、3年生にとって、最後の大会が、
始まった。

インターハイにつながる大会ではあるが、
負ければ、それは引退を意味した。


去年は、地区大会で優勝したので、
シードされていたが、
今年は、ベスト8止まりなので、
第3シードのゾーンにいた。


試合前のアップが終わると、
佐紀は観客席に上がり、
港南ベンチの後ろに、陣取った。

すると、後ろから声がした。


  「サキ!」


佐紀が振り向くと、声の主は、弥生だった。


  「あっ、弥生さん」


  「あなた、一人で応援なの?」


  「はい」


  「1年生は?」


  「今年は、予算が無いということで、
   来れなかったんです」


  「そう」


  「観に来てくれたんですね」


  「ええ。今、この近くの大学に、
   通ってるから。

   一人じゃ、寂しいわね。
   一つ上のキャプテンも来ているから、
   呼びましょう」


弥生はそう言って、上にいた人を手招きした


  「こちら、1つ上の矢島さんと須藤さん
   矢島さんは、キャプテンだったのよ」


  「こちら、今、2年生よね」


  「はい」


  「2年生の、清水佐紀さん。
   残念ながら、ベンチ入りは、
   出来なかったみたい」


  「よろしくお願いします」


佐紀は、こうして、歴代のキャプテンが
見に来てくれるなんて、
やはり甲陽は、伝統ある、
強いチームなんだなあと、思った。