部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


実は、坂井コーチは、少し前から、
ヤル気を失っていた。

メインとなる3年生の反応が薄く、まるで、
砂漠に水を撒いているような気がしていた。


坂井のように、別にコーチを
職業としていない場合、楽しみは、
皆が上手くなって行くのを、見る事である。

しかしそれを、当たり前のように受け取って
言った事の、半分も吸収しないようでは、
ヤル気を失うのも、当然のことだった。


ただ、今までやってきたのは、2年生や、
1年生が、一生懸命聞いていると、
感じていたからである。

しかし、その2年生にしても、
何に遠慮しているのか、
積極性に欠けるように、思われた。

毎日出られないコーチに、チームの内情は
なかなか、わからないものである。


今日、坂井は、久しぶりに、
“よし、やろう”という気持ちが、
湧き上がって来た。


それからは、
坂井の、顔を出す回数が増えた

少しでも時間があると、
行ってみようかという気になった。

すると、部員たちも、必死で、
それに応えようとした。

県大会までの1か月間、部員にとっても、
坂井にとっても、充実した練習が続いた。


そして、県大会の日が、やって来た。