千夏が、ゆっくり顔を上げると、笑顔だった


  「よーし、明日から、勝負だ。
   ユリには、絶対、負けないからな」


友理も、ホッとして、言い返した。


  「ウチも、負けません」


すると明美が、


  「もう、どっちがビリにならないか
   って事でしょ。

   レベル、低いよ」


  「ハハハハハ」


皆が笑った。

こんな事は、少し前までは、
考えられない事だった。


そして、佐紀たちが、望んで止まなかった、
充実した練習が、始まった。