部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


試合後、佐紀達は、最後まで、
試合を見ることにした。

試合を見ながら、いろいろ話しているうちに
今日の試合の事が、話題に上がった。


  「今日の試合、負けたけど、
   よかったね」


  「何か、雰囲気、
   めっちゃ、よかったやん」


  「ナツさん、声出してたよ」


  「何が、あったんだろうね」


  「ようやく、一つにまとまった
   って事でしょうね」


  「せやせや、何か、バスケのチーム!
   って感じやったもん」


  「私、ナツさんから“頑張れ”って、
   言われたよ」


  「ナツさん、先輩、してるぅ」



  「今日は、サキ、どないしたのん。
   昨日とはまた、別人やん」


  「うーん。わかんない」


  「ちょっと、遠慮、してたんじゃ
   ありませんこと?」


  「遠慮?」


  「スリー、打てるチャンス、
   いくらでも、ありましたでしょ?
   なのに、打たなかった」


  「せや、打つかと思ぅて、ウチ、
   リバウンドに行ったのに」


  「うん、言われてみれば……」


  「その、消極的な姿勢が、全てに、
   出てましたわよ」


  「そっかぁー、反省、反省」


  「あれで、
   せっかく上がったコーチの評価が、
   リセットされたかもしれませんわね」


  「かなあ。
   まっ、また、一から頑張るよ」