佐紀の所に、華子が来た。
「大丈夫?」
佐紀は体を起こし、動かせてみて確認する
佐紀は立ち上がり、
「大丈夫」
「ナイス判断、ですわ」
明邦コーチは、タイムアウトを取って、
指示を出したかったが、
もう、タイムアウトは、残っていなかった。
そこで、ベンチから、大声で指示を出すが、
明邦選手は皆、反対コートにいるので、
上手く伝わらない。
明邦コーチは、ベンチ前にガードを呼んで
指示し始めた。
佐紀の、3スロー、1投目、成功。
甲陽ベンチから、歓声が上がる。
気がつけば、千夏も和美も、
体を乗り出して、応援していた。
2投目、成功。
さらに大きな歓声が上がる。
同点。
3投目、ボールが、ゴールに吸い込まれる。
成功。
とうとう、逆転してしまった。
ベンチはもう、お祭り騒ぎ。

