弥生の声がした。


  「じゃあ、3年から。
   私がキャプテンの、弥生。
   “ヤァ”って呼んでね。

   それから“ハナ” “ミチ” “ミキ”
   これが、3年」


互いに会釈を交わす、佐紀たち。


  「試合中、呼びやすいように、みんな、
   あだ名でよぶことにしているの。

   練習中も、タメでいいからね」


佐紀は、やはり高校は違うなと
感心して、うなずいた。


  「じゃあ、マキ、2年生、紹介して」


麻紀が、1歩前に出て、


  「私が、2年の、マキです。
   それから、ナツ」


  「本名千夏、あだ名はナツ、ヨロシク」


  「それから、カズ、ナナ、ミズ、カナ、アケ」


順番に紹介して行く、麻紀。


  「それから、一番向こうは、
   1年生のモモ。

   早々と来て、一緒に練習してるんで、
   2年生みたいだけど、1年生」


  「よろしく」


桃子は、人懐っこい笑顔を見せた。