部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


初戦は、無難に勝つことが出来たが、
2回戦は、苦戦した。

シーソー・ゲームを繰り広げ、
最後まで、勝敗の行方は、わからなかった。

佐紀も、観客席から、声を限りに応援した。


  「行けー! あっ」


歩美が、レイアップの後、
ディフェンスと交錯して、倒れ込んだ。

歩美が、起き上がって来ない。

メンバーが、周りに寄って来る。

審判が行き、コーチが呼ばれた。


観客席では、佐紀が、心配そうに見ていた。

亜紀が横に来て、


  「捻挫ですかね」


  「うん、そうみたい」


  「ちょっと、痛いですね」


  「いや、カズさんがいるから
   大丈夫だよ」


  「カズさん、もちますかね」


さすがに亜紀も、和美が練習で手を抜いて
いるのを、知っていた。

和美は、前半でバテてしまって、
歩美と替えられていたのだった。


  「大丈夫だよ………たぶん」


こういう競った試合では、
技術もさることながら、どういった姿勢で
練習してきたかが、大きく影響する。

その点では、甲陽高校は、千夏や和美の、
不安要素を抱えていることになる。

佐紀も、亜紀も、それを心配していた。