部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


地区大会も近づいたある日。

朝、佐紀が登校して、自分の席に着くと、
華子がやって来た。


  「サキ、これ」


華子は、何枚かの紙を束ねたものを、
差し出した。

それを、パラパラッと見た佐紀は、


  「わっ、凄―い。
   これ、華子が、まとめたの?」


それは、佐紀が1年生の面倒を見ている間に
やっていた、ディフェンスのシステムや、
オフェンスのフォーメーションなどを、
まとめたものだった。


  「こちらに戻って来た時に、
   困ると思いましたの」


佐紀は、もう一度、見ながら、


  「これ、みんなに、配れない?」


  「みんなは、知ってますわよ」


  「じゃあ、ユリに訊いてみようよ」


佐紀は、友理を呼んだ。

やって来た友理に見せると、


  「これ、凄いやん。
   ウチも、欲しいわ」


  「あなたは、知ってるでしょ」


  「あれ、複雑すぎて、
   よう、わからへんもん」


佐紀は、“ねっ”という顔で、華子を見た。


  「わかりましたわ。
   じゃあ、みんなの分も、作りますわ」


  「華子、ありがとぉ。感謝するわ」


  「サキ、あなたよく、みんなの事まで、
   気が回るわね」


  「そこが、サキのええトコやん」


翌日、そのプリントを、2年生全員に配ると
皆、喜び、華子の株は、一気に上がった。

佐紀は、皆の喜ぶ顔を、笑顔で見ていた。


そして、地区大会の日が、やって来た。