佐紀達は、2年生になった。

2年生になって、佐紀達は、
外を走らないでいいことになった。

一番喜んだのは、友理だった。


  「あー、これで、ようやぁ
   バスケが出来るわ」


  「じゃあ今まで、何、してたの?」


  「ランニング後の、クール・ダウン。
   しんどうて、それどころやないわ」




入学式も終わり、体育館で練習していると、
新入部員たちが、入って来た。

港南からは、亜紀、由紀の2人、
港北から2人、港東は3人、港西から1人、
市外から1人の、9人が来た。

佐紀達が、椅子を持って、走って来る。

1年生は、恐縮して、座った。


今日は、3年生の千夏や和美も、
気持ちが悪いくらい、愛想がよかった。

佐紀は、そう言えば、自分たちの時も最初は、
こんな風だったなと、思い出した。