次の日、放課後。

学校のチャイムが鳴る。

佐紀たちは集まって、体育館に行く事にした


  「体操服、持って来た?」


  「モチ!!」


梨沙は、持っていたスポーツバッグを
持ち上げて見せた。


  「いよいよ、
   高校バスケ、デビューだぜぃ」


  「一緒に練習、出来るんやろか?」


  「だよね」


佐紀たちは、期待と不安が入り混じった
気持ちで、体育館に向かった。



佐紀たちが着替えてアリーナに出てくると、
上級生たちが集まって来て、1列に並んだ。

弥生が、一歩前に出て、声をかけた。


  「じゃあ、互いに、
   自己紹介をしましょうか」


列の隅の方にいた女子が、
華子に声をかけてきた


  「港北って、強かったんだよね。
   みんなが、話してるよ」


  「そうですか。
   でも県大会、行けませんでしたけど」


  「ハハハ、タメ、タメ。
   みんなと同じ、1年だよ。

   合格決まったら、すぐに来て、
   一緒に練習してるんだ」


  「なあんだ。
   結構、馴染んでるから、
   上級生かと思ったじゃん」


  「ハハハ、態度のデカさでは、
   負けないよ。
   1年、桃子。ヨロシクねっ」


  「こちらこそ、ヨロシク!」