部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


学年末テストが始まった。


その最終日、数学のテストが終わった後、
佐紀の所に、友理と華子がやって来た。


  「あー、数学、難しかったわぁ」


  「うん。私も、出来てないトコ、
   かなりあると思う」


華子は、涼しい顔をしている。


  「華子は、ええよなあ。
   家庭教師、ついてるんやろっ?」


  「あら、私も、100点は、
   取れてませんわよ」


  「ウチら、そんなレベルちゃうやん」


  「“ウチら”って、私も入ってるの?」


  「えっ、佐紀、出来てんの?」


  「いやっ…、それは…、まあ……」


  「せやろ。なら、ウチらで、ええやん」


  「でも、友理よりは……」


  「あー、言うたなぁ。
   ほな今度、見せ合いっこ、しょう?」


  「うん、いいよ。
   じゃあ、負けたら、ジュースねっ」


  「えっ、ジュース?
   それは、ちょい……」


  「あっ、自信ないんだ」


  「そんなことないわ。わ・かっ・た。
   華子、証人やで」


  「わかりました。証人になりますわ」