年が変わっても、練習は、変わらなかった。
明美が、努めて明るくしようとしているのが
痛々しかった。
しかし、救いは、1年生が明美と共に、
一生懸命、練習しようとしている事だった。
千夏や麻紀の一派は、和美と七海と4人で
2年生の中では、数で勝っているが、
1年生が、明美寄りなので、面白くなかった
そこで、なんとか1年生を、
切り崩そうとするのだが、
なかなか、なびいてはくれない。
冷静に考えれば、当たり前のことではあるが
当人たちには、理由がわからなかった。
そこで、1年生にキツく当たったりするが、
それがまた、1年生の結束を固くした。
華子は、何を言われても、
平気な顔をしていた。
麻紀以外は、華子に、少なからず劣等感を
持っているので、あまり強くいえない。
それがさらに、千夏たちをイラつかせ、
1年生に当る原因にも、なっていた。
次に狙われたのは、桃子。
一人だけ、別の中学校から来ているので、
組易しと思われたようだが、なびかなかった
桃子は、佐紀たちといると癒され、
元気をもらい、
また頑張ろうと、思わせてくれた。
とにかく佐紀たちは、明るく、前向きだった。
桃子は、自分は、チームメイトに
恵まれていると思った。
そして、佐紀達の高校生活、1年目も、
そろそろ、終わろうとしていた。

