帰り道、友理が、
「あー、今日は、オモロかった」
すると、千奈も、
「やっぱバスケは、こうじゃないとね」
「ホンマや。
あーあ、明日からまた、あの、
オモロないバスケが始まるんか思うと
うっとうしいわ」
「だよね。
あの雰囲気、何とかならないの?」
「キャプテンが、もう少し、しっかり
してくれなくちゃ、ダメじゃん」
すると佐紀が、
「アケさんは、一生懸命、やってると
思うよ」
「せやな。諸悪の根源は、
あの、千夏の野郎やん」
「しっ、そんなこと言っちゃダメだよ。
誰が聞いてるか、
わかんないんだから」
雅美が、後ろを見て、
「あっ、ナツさん。こんにちは」
「えっ」
一瞬、青ざめる友理。
「ハハハ、冗談だよ」
「もー、やめてや。
心臓、止まるかと思たやんか」
「ハハハハハ」
こうして、楽しい1日は、終わった。
そして、友理の言う“オモロない練習”の
日々が、また、始まった。

