1月3日。
佐紀達は、港南中学校の体育館の前にいた
港南中の後輩、亜紀から連絡があって、
OG戦に参加することになったのだった。
千奈が、しみじみと、
「いやぁ、懐かしいじゃん」
「言うたかて、
まだ1年もたってないやん」
「でも、ずいぶん前のような気がする」
雅美も、しみじみと、
「いろいろあったからね」
「さあ、行こっ」
体育館に入ると、梨沙が、
「港南、最強の5人だぜぃ!」
佐紀達を見つけた双子の亜紀と由紀が
走って来て、声を合わせて、
「お久しぶりです。また一緒に
試合、させてもらいます」
「そっかぁ、みんな、引退したんだ」
「はい、今は、受験生です」
「ゴメンね。試合、見れなくて」
「ウチらも、いろいろあったんや」
佐紀が、周りを見回し、
「あれっ、三田コーチは?」
「コーチは、1学期の初めに、
辞めました」
「えっ、何で?」
「今度来た、顧問の前川先生が、
バスケをやっていたので、
先生に引き継いで、辞めました」
「へー、そうなんだ。
会えるのを、楽しみにしてたのにぃ」
「じゃあ、高木先生は?」
「先生は、移動になりました。
今度の中学は、体操部があるって、
嬉しそうにしてましたよ」
「今頃、バック転、教えてんやで」
「ハハハ、かもね」

