部活~ウチらバスケ部~高校編     第1部


2試合目、第3クォーター。

チャージ・タイムで、皆がベンチに、
引き上げて来た。

坂井コーチは、友理に、


  「ユリ、交代だ。ミズ、出ろ」


華子が、コーチの前に立った。

コーチが顔を上げて、華子を見る。


  「ん? 何だ?」


  「コーチ、サキが、出てませんが」


  「ああ、あいつは、いい」


友理は、佐紀の名前が出たので、
その横で、ベンチを整理するフリをして、
聴き耳を立てていた。


  「なぜですか?
   サキも、見てやってください」


  「あいつは、小さくて、取り柄が無い」


  「3ポイントなんか、
   いいと思いますが」


  「3ポイント・シューターなんか、
   他にもいるだろう。

   あの身長では、高校では、
   使い辛いんだ。
   何か、持ってないとな」


しかし、坂井コーチは、少し考えて、


  「よし、わかった、お前が言うのなら」


そう言うと、隣にいた友理を見て、


  「ユリ、サキを呼んで来い」


それを聞いて、友理がパッと笑顔になる。


  「はいっ、わかりました」



チャージ・タイム終了のブザーが鳴る。

佐紀が嬉しそうな顔で走って来て、
ベンチの最後尾に座った。

佐紀は、これ以上ない笑顔で、
華子に向かって、ガッツ・ポーズをする。

華子も、軽く手を上げ、それに答えた。

佐紀は、いつ試合に出られるかと、
ワクワクしながら、一生懸命、
声援を送っていた………………………………