試合は、2試合、行われた。

2試合目が始まる前に、華子と歩美が
オフィシャル席に来た。


  「梨沙、雅美、交代」


  「試合、出られますわよ」


それを聞いた友理は、


  「あっ、ええなぁ。ウチらは?」


  「さあ、言われてないけど」


  「そっかあ、残念やなぁ」


佐紀と千奈も、残念そうな顔になった。


  「じゃあ華子、30秒やってえな。
   ウチ、十分やったから」


  「わかりましたわ」


ようやく友理は、30秒タイマーから
解放された。


雅美と梨沙はそれぞれ、3分くらい
試合に出た。

ディフェンスを頑張っていたが、
オフェンスでは、パスが来ることは無かった


ハーフ・タイムに、里香と雅美、梨沙が、
オフィシャル席に来て、


  「友理、千奈、それと華子、交代」


と言った。

佐紀は、自分も呼ばれると思っていたのに、
自分だけ呼ばれなかったので、少しヘコんだ

友理が、


  「あれっ、佐紀は?」


と訊くと、里香が、


  「いやっ、言われなかったけど」


すると、佐紀は、努めて明るくしてみせて、


  「ほらっ、試合、出られるんだよ。
   頑張らなきゃ。

   友理っ、ファイト!」


そう言って、友理のお尻を、ポント叩いた。


  「ほな、行ってくるわ」


  「頑張れっ」


しかし、梨沙はそのあと、佐紀が
唇を噛みながらスコアをつけているのを見た