「はぁ…。もったいないよ、ものすごく」 「?」 「柚を好きな男、いっぱいいると思うけど」 「…キモチは嬉しいけど…あたしは、陽太しか好きになれないから」 「はぁ…。でもさ、二十歳で処女って恥ずかしくない?」 「それを言わないでっ!」 京ちゃんも他の人も、もう経験済み。 もちろん、あたしはそんな経験できないし。 …もう、コンプレックスになり始めてるかも。 ほんと…早く、迎えにきてよ。 あたしは、首にかけてある、陽太からもらった指輪をギュッと握った。