鳴らないケータイ。


陽太に抱きしめられた温かい体も、


氷のように、冷たい気がした。


…心に、ポッカリと穴が空いたようだ。



枕に顔を埋めていると、インターホンが鳴った。

母さんは、「はいはーい」と玄関のドアを開ける。


「あら、陽太くん」


?!


その言葉に、あたしは思わず言葉を失った。