俺は彼の言葉を黙って聞き、 話している内に感極まったのか、 また泣き出した彼の涙を拭いてみたり。 そんな感じで、小一時間過ぎていった。 「ありがとうございました」 最初より、大分すっきりとした顔で 彼は礼を言った。 「落ち着いたか?よかった。 じゃ、俺はこれで行くよ」 立ち上がり、スーパーの袋を持って、 そしてようやく俺は思い出した。 ……ティッシュ×6箱、どうしよう。