「っ…。」
びっくりしたように眼を見開く斎藤さん。
え、似合ってない?…そりゃそうだよね。
「か…かわいい…。白河さん!こっち来て!メイクするから。」
そう言った斎藤さんに腕を引っ張られて、机の前に連れて行かれた。
「…そうだな…。白河さん、結弦って呼んでもいい?私のことはのんって呼んでくれる?」
「のん…?」
うんうん、と言ってうなずくのん。
のんの本名は斎藤望未。だからのんってみんなから呼ばれてる。
「…オレンジ色のチャイナドレスだから、チークもおそろいのオレンジが良いかな。っていうか…色白で肌綺麗だねーっ。
あと、まつ毛も長いからマスカラいらないかも。」
そうぶつぶつ呟きながら私の顔に手を入れていく。
「髪の毛はお団子で良い?」
「うん。」


