一人で自問自答をしていると、そこに瑞希ちゃんがやってきた。
「ねぇねぇ、結弦ちゃんっ。東城君と回るの?良いなぁ…。
…その権利、私に譲ってくれない?」
「へ?」
なんだかすごい間抜けな声が出た。
雅紀と回る権利を瑞希ちゃんに譲る?
「…ってかね、私が決めたことじゃないから…東城君に聞いてみてくれる?」
「(チッ)ならさ…アタシが友達になってあげる。もし、譲ってくれたら。
それでどうよ?結弦ちゃん。」
…もし、このクラスに友達が出来たら嬉しい。
けど…私には樹奈がいる。
それに…友達になって“あげる”って何?友達って対等な関係じゃないの?
…なんでそんなに上から目線で言われなきゃならないんだろう。
「ううん。別にいい。別に…今の生活で十分満足だから。
もし、東城君と回りたいなら東城君に聞いてくれる?」
…言えた。こんな啖呵切っちゃって大丈夫かな、私。。。
「ふぅん…。分かった。もう、あんたなんて東城君に近づけないようにしてあげる。
東城ファンクラブ副会長からの命令よ?もう金輪際、東城君にかかわらないでね。」
にこにこと笑って席に戻っていく瑞希ちゃん。
…怖っ!!あれが本性ってこと?
…そういえば…もうあと3週間で、新緑祭なんだ・・・。
大丈夫かな、私。


