「って、由良か・・・なんだ、このマネは?」


 ようやく、自分の姿に気がついたらしい。


「なんだ、このマネは?・・・ですか?」


「そういう、悠人くんこそ、あの保健室の真似はなんですか?」


 聞いていたのは、由良ではなく、真琴のほう。


「小松さんまで・・・お前ら、さてはグルだな!」


「当然だろう。」


「さっさとはきなさい。さもないと、コチョコチョの刑だぞ。」


 言われて、なんて恐ろしい刑だと思った。


 特に思春期の男子にしてみれば、その業は殺人級だ。


 小さな頃から様々な技を学んできた自分ですら、そこまでの殺人技は持っていない・・・。


 恐るべき・・・一般人、真琴・・・。


「まて、授業が始まる!」


 瞬間、チャイムが鳴り響く。


「あ・・・。」


 ソレで試合終了。


 悠人は見事に由良たちアサシン組から逃げとおしたのだった。