「なるよ・・・。君がおとなしくしないと、そこにいる彼女が死ぬ。」


「なっ!」


 やられた!


 そうだ。こいつは言っていたじゃないか・・・。


 ・・・・自分の言うことには逆らうことができない・・・と。


 つまり、コレは最初から人質をとられた状態での戦いだったのだ。


 不利どころの話ではない・・・。


 完全に由良の敗北だった。


「甘いな・・・だが、それが若者らしくて素晴らしいと思うよ。だけど、まだだ。私をここまで苦しめてくれた分と、君にやられた部下の分の痛みを思い知ってもらわなくてはならない。」


 男は笑みはますます深くなる。


「ミコト・・・まずは、そいつの腕を切り裂け、次に足だ。物をつかめなくなるまで、立ち上がることができなくなるまで、徹底的にやれ・・・。」


 男は、冷淡に言い放つ。


「・・・・・・・・・マスター・・・・。」


 それに必死に逆らおうとしている先咲さん。


 大丈夫だ・・・先咲さんに刺されるぐらい、痛くないさ。


「いいから・・・ヤレ。」


「・・・・・・・・・・・・・ハイ。」


 そして・・・・・





 ・・・・・・・・・・由良への拷問ショーが始まる・・・・・・・・・。