「ふざけんな! ラミカ、帰るぞ!!」
聡ちゃんに無理やり腕をひかれて、慌てて自分の格好を思い出した。
「ま、待って! あたし、制服が……」
「いいよ。そのメイド服あげるからー。またねー」
「制服はクリーニングして後日、お届け致しますので」
そんな感じでバタバタと聡ちゃんと大豪邸を後にしたのだった。
「……聡ちゃん」
車の中では、聡ちゃんはずっと無言。ていうかさっきからずっとシカトされてる。
「いつまでも怒らないでよ! あたしだって杏さんがあんな仕事をさせるなんて思いもしなかったんだから」
「俺がキレてるのはそこじゃねぇよ。バイトって何のためだよ? 俺はあのアパートで家事だけしてればいいって言ったよな?」
あ……そうだ……
聡ちゃんの優しさを……あたしは踏みにじってしまったのかな。
「ごめんなさい……ただ、やっぱり申し訳なくて」
「何が?」
「借金もだけど……家賃も食費も携帯代も全て聡ちゃんのお金だし」
自分で少しでも聡ちゃんの負担を軽くしたかっただけなのに……


