「だけど雇い主は杏さんだしなぁ。一人でこの家を掃除するのも大変だろうし、半分くらい分けてもらってもいいよねー」
あたしはブツブツ言いながら、トイレ掃除を次々と済ませていった。
「皆吉さん、終わりました」
コピー機の前にいる皆吉さんにトイレ掃除が終わったことを告げると、腕時計を見た。
「10分……早かったですね」
「元々綺麗でしたから」
「チェックして来ます」
「次の仕事を下さい」
「では、一緒についてきて下さい」
皆吉さんに言われて、トイレについていくあたし。
手洗い場は水一滴も残さずに拭き取って、便器もピカピカに磨いた。
トイレットペーパーも三角折りにしたトイレを見て、皆吉さんは驚いた表情をしていた。
「チッ……完璧です」
…………今、舌打ちしませんでしたか?


