確かに……そうか。合鍵まで渡して、思わせ振りな態度を俺もとっていたかもしれない。
「あたしね、聡ちゃんが帰ってこなくてすごくすごく胸が苦しかった」
「え?」
「ただでさえ胸が苦しかったのに、伊織さんにあんなこと言われたら……ショックでここに帰りたくなくなって……自分んちに帰った」
「ラミカ……それって」
もしかして……
「あたし、聡ちゃんが好き。嫉妬も束縛も初めて知った」
ま、マジで……ミラクル……
ラミカが俺のことを……
好き?
気づいたら、ラミカの手をひいて、グッと強く抱き締めていた。
俺の体の中にすっぽり入る小さな体は温かくて……心臓の音がこっちにまで伝わってくる。
それがまたかわいくて
愛しくて……


