「聡一さん! 今日は助かりました。ありがとうございました!」
「気にすんな。てか蘭、お前きちんとチームを引っ張っていけんのか?」
「自分はくじ引きで決められたヘッドなんで……今度はジャンケンで決めるっす」
…………絶対すぐにこいつらパクられんな。
ガレージの中では数十台のバイクを端に、打ち上げが始まった。
「聡一さーん、相変わらず特定の女はいないんですか?」
「あたし、立候補していいですかぁ?」
…………ラミカのことは言いたくねーな。一応、未成年だし。
「いるのかよ? どんな子?」
「は? いねーよ!」
「俺に嘘が通用すると思ってんのか?」
恒は鋭くてかなり頭がキレる。情にあついし、仲間は大切にする。信頼してるから話しておくか。俺に何かあった時のためにも保険として
ラミカに味方をつけておいたほうがいい。


