ラミカは俺のブカブカのTシャツとハーパンを着て、長い髪をタオルでまいて脱衣室から出てきた。
「ドライヤーそこにあるぞ」
「いらない。いつも自然乾燥だから」
「お前の貧乏性はよく分かったからここでは遠慮せずに使え! 風呂も一分であがるな! そんな長い髪をどうやって一分で洗ったんだよ?」
「洗面器にためたお湯に髪を全部つけてからシャンプーして、ついでに体も洗って、最後は40秒でシャワーで一気に流すの」
「……すげーな」
「そう? いつもしてることだから」
トリートメントもコンディショナーも使わないでこんなに綺麗な髪してるなんてすげーよ……
「腹減っただろ? ピザでもとるか?」
「いらない。コーラでお腹いっぱい」
「は? あの時のコーラで?」
「いつも夜はあんまり食べないから。聡ちゃんだけ食べて」
いやいやいや。こいつ遠慮とかなしでマジで言ってやがる。


