1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】




判決がおりるまでは、実家で暮らすことになった。姉貴の家よりはマシだけど、実家もなんだか落ち着かねぇ。



「欲しいものがあるなら言いなさい。事件が落ち着くまでは、あまり出歩かないほうがいい」


「ああ」



親父とはあまり多くは語らず、二階の自室に入った。差し入れしてくれた紙袋の中から何度も読んでボロボロになった雑誌を出した。



「そうだ……新聞」



事件がどんな形で報道されているのか気になってリビングに行くと、新聞と週刊誌がまとめて置いてあった。



さすがお袋……


言われる前に揃えておいてくれたんだ。



ソファーに腰かけて、記事を片っ端から読んだ。読んで感じたこと……



「ひでぇ……」



週刊誌は大げさに書いてあるから信用できないが、新聞はほぼ真実だろう。



日本で起きている事件とは思えないほど残虐非道。人間としての人格を無視した行為に吐き気がした。




保護された被害者の一人は精神科に入院していたが自殺したという記事も書かれていて



さらに胸が傷んだ。