親父が頼んでくれた女の弁護士と接見室で面会した。
まずは、質問されたことを細かく話した。
弁護士は余裕のある笑みで、俺の話を聞いていた。
「心配しないで下さいね。あなたが無実なのはきちんと裏付けをとってありますので。拘留期間延長は回避できませんでしたが、その後の釈放は認められるはずです」
「ああ、それよりラミカは今どこにいるんだ?」
「それは教えることはできません。釈放された後も会うことは許されません」
――は?会えない?
「どうして?」
「青少年育成保護条例違反で再逮捕されるからです。今は彼女のことは考えないでください。いえ、忘れて下さい」
忘れられるわけねぇだろ……?何言ってんだ、この弁護士……
「この際だからはっきり言いますね。彼女が二十歳になるまで会うことはできません。忘れたほうがあなたも彼女も楽になれますよ」
ラミカが二十歳になるまで会えない……ここから出ても
会いに行けない
迎えに行けない
まさかそんなことを言われると思ってなかった俺は、暗闇に墜ちて行くように目の前が真っ暗になった。
拘留期間は延長され、退屈な毎日。取り調べも同じことの繰り返しで、鮫島ジジイとも世間話をするようになった。


