『……ごめんね。ラミカちゃんが辛い時に』



あ、あたしのバカ!恒さんは鋭い人だからあたしの考えなんてお見通しだよ。すごくいいニュースなのに、気を使わせてどうするのよ。



「全然! 本当にあたしは大丈夫だから。心の底から喜んで下さい。じゃないと、エミさんもお腹の中の赤ちゃんもかわいそう」


『ありがとう。ね、ラミカちゃんの連絡先教えて。聡一が出てきたら連絡するから』


「新しい携帯はないんです。お母さんの携帯番号も帰らないと分かんないし。住所もまだ覚えてないから……また連絡します」


『うん、待ってるね。声聞けてよかった』


「はい、あたしも。元気な赤ちゃんに会えるの楽しみにしてますね」



お母さんから貰ったテレカはもう切れそうで……あたしは急いで恒さんにお願いをした。



「聡ちゃんに伝えて下さい。あたしは聡ちゃんのこと何年でも待ってるからって」


『分かった。聡一もいつかラミカちゃんをきっと迎えに行くと思うから。それまで、頑張ろうね』