「どうして!?」
「ラミカと会ったらまた逮捕されるからだよ」
逮捕?何で……?
「警察が無能じゃなければ、聡一さんは実刑じゃなくて、執行猶予つきの判決だと思う。だけど弁護士からはラミカが成人するまでは、会うことは止められてると思うよ」
「成人……あたしが二十歳になるまで会っちゃいけないの?」
「鉾田組事件はやっぱり残虐すぎるもん……。警察のマークは今後も厳しいと思う。たとえ好き同士でもラミカは未成年だから。聡一さんは逮捕されちゃうんだよ」
そんな……聡ちゃんとあたしは三年も会えないの?連絡もとれないの?
テルミの言葉が頭の中でぐるぐると回って、呆然としていた。ホームルーム中に陸先生に注意されても返事ができなくて
「ラミカ、後で進路指導室に来い」
呼び出しまでくらっちゃった。ちょっと一人になって考えたかったのに……
沈んだ気持ちのまま、進路指導室の扉をノックすると、陸先生が扉を開けて廊下をキョロキョロと見渡した。
誰もいないことを確認すると、あたしを進路指導室に入れた。


