1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】




「だけど、一般人から見ればそんなの関係ねぇよ。事務所に出入りしてる以上、ヤクザとして見られてるだろ」


「そっかぁ」



あたしが卒業するまでに、正式なヤクザになったらどうしよう。



「ラミカ、思ってることは何でも言えって言ったよな?」



聡ちゃんはあたしのことは何でもお見通し。顔に出やすいこともあるけど、隠し事はできない。



「聡ちゃんが警察に捕まるのは嫌だ。罪を犯すことも……。今すぐ辞めてほしい」



借金の取り立てなんて、うちは日常茶飯事だったし。違法なことだったなんて知らなかった。



「心配するな。構成員でパクられたら情状酌量はなしで、ほぼ実刑になるらしいけど俺は準構成員だし。対応は全然違うから」


「そんなことを言ってるんじゃないよ! 逮捕されるのが嫌だって言ってるの!」



聡ちゃんは、まるで捕まってもすぐに出てこられるから平気な言い方をしていて、なんか嫌だった。



「聡ちゃんが辞めないなら、あたし学校は退学する」


「は? 何でそうなるんだよ!?」