1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】




「……きちんとした職って、大丈夫なの?」


「何が?」


「あの世界に入ったら、死ぬまで辞められないのが常識でしょ。抜けるなら、遠くに飛ばなきゃ無理だよ」


「飛ぶ?」


「この街からどこか遠くに逃げるってこと。だから私も恒もあの時、反対したのに……」



へぇ。ヤクザの世界にも色々ルールがあるんだ。



「やりたいことができたから辞めますって言ってもダメなの?」


「ダメに決まってるじゃない。ラミカちゃんが思っている以上に聡一は危険なことしてるんだよ?」



危険なこと?



「今は下の立場で借金の取り立てくらいだから、警察に捕まっても一週間くらいで出てくるかもしれないけど……」


「ええ!? 借金の取り立てだけで警察に捕まるの!?」


「債務者の自宅までは取り立てに行っちゃいけない法律があるんだよ」



し、知らなかった。いくらヤクザでも、聡ちゃんは警察に捕まるようなことはしてないと思ってた。