1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】




ベッドに腰かけていたあたしは、口にタバコをくわえたままの聡ちゃんに押し倒された。



「もぉータバコ危ないから消して!」


「お仕置きとして、ラミカの体に焼き印でも入れるか?」



は?焼き印って……タバコをあたしの体に押し付けるってこと?



「きゃあ! やだやだ! ごめんなさい!!」


「うわ! 危ねっ! 本当に落ちるとこだったろ。バカ!」



聡ちゃんはバタバタとベッドの上で暴れるあたしから、慌てて離れると灰皿にタバコを押し潰して火を消した。



「マジでとるなよ。そんなこと俺がラミカにするわけねぇだろ」


「だって……だって……聡ちゃんの顔マジだったんだもん」



昨日から怒ってたもんね。携帯没収するくらいだもん。そんなに、みんなを誘ったこと嫌だったのかな。



「……勝手に誘ったから? 怒ってるの?」


「いつまでも怒ってねぇよ。あいつらは日帰りだし。それに、海には解放感で浮かれたクズ達がたくさんいるから、いいボディーガードがたくさんいるって思えば……な」


「……ボディーガード?」



よく分からなかったけど、聡ちゃんが怒ってないって言ってくれて安心した。


そしてあたし達も水着とタオルを持って、ビーチへと向かった。