恒さん達と別れて、あたし達はエレベーターに乗って今夜泊まる部屋へと向かった。
「すごーい! 海が見える!」
「……だから全室オーシャンビューって言っただろ」
「ベッドも大きい! あたし、ベッドで寝たことないから嬉しい!」
窓際からベッドにダイブすると、聡ちゃんはクスクス笑いながらタバコに火をつけた。
「ここまではしゃぐとは思ってなかったな」
「あ、ガキだと思ったでしょ?」
「ガキじゃん」
ムカァー!!何だよ。みっつしか違わないくせにぃ。
「聡ちゃんの本命の女の子ってガキなんだね」
イジワルして言ってみた。きっと聡ちゃんのことだから、照れて怒って言い返してくると思ったのに……
「ああ、本当に。まさかラミカとここに来るなんてな。あの頃はまだお前と会ってなかったし」
あれ?怒らない。普通にタバコをふかしながら、きちんと言葉を返してくれた。
本当にあたしは、聡ちゃんの本命の女の子なんだ。あたしのほうが恥ずかしくなってきた。
「まぁ、お前のせいで大きなおまけがついてきたけどな?」
「へ? あ、きゃあ!」


