涼のにおいがする布団。


なんか、涙が出そうになる。




私は、涼の家に泊まってる。

でも、涼の好きな人は美波で・・・。

私とは単なる幼馴染の仲。




手を伸ばしたらすぐに、触れられる位置にいるのに、

でもけして、触れることはできない。


幼馴染って、近いようで、遠いのかな・・・?





「結羽・・・。もう寝た・・・??」


聞こえるか、聞こえないかくらいの声で聞いてきた涼。


「寝てないよ。」

「その、、、。ごめんな・・・。」

「別にいいよ。」




そして、また無言になる。


わかってる。

涼の私へ対する“ごめん”の意味を。



きっと今、涼は、あの日の約束のことを、

思い出しているんだよね。



涼の“ごめん”は、約束が守れないことを言ってる。