「あ! あの人こっち来る!」


「道とか聞きたいんじゃないのー?」


・・そうだと良いね。


着々と近付いてきたらしく、


スタスタ、と足音がする。


あたしは、シャベルを置いて


下を向いてる。


出来る事なら、耳もふさぎたい。


「あの・・・・・・・・。
佳、代、だよね?」


塞げなかった。 がーん。