キミと、私と、世界と。




『…変なの』


欄はあんなキャラだったっけ…?


“少しでも、救われたなら”


『…少し、だけなら』


ボソリと呟いた言葉は、雨音と共に消えていった




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「馬鹿みたいだ…」

自分を笑った


俺は、欄じゃないのに


海は、俺の事なんて覚えていない
たった一人の大切な人は、俺のことなんて…、


「俺が、泣くためのシーンなのかな…」

ククッと喉の奥で笑うと

なぜだか目が濡れた


彼女はいつでも強かった
彼女が思う以上に強かった
…俺とは比べ物にならないくらい

昔から自分なんて大っ嫌いだった