拾って裏返すとそれは麻優と 別れる前に撮った写真だった。 2人とも嬉しそうに笑っている。 胸が痛んだ。 写真をくしゃくしゃに 丸めて強く握りしめた。 そしてそれをゴミ箱に向かって 投げたが、今度は届かずに手前で 落ちた。 目頭が熱い。 気付くと空も木々も地面も遊具も 全てが虹色に染まっていた。 しばらくその場に立ち尽くした。 そういえば僕らが出会ったのも、 今のような暑い暑い季節だった…