『どうして?はぁ、
お前そんなこともわかんね―の?』

呆れたようにこっちをみてくる葵くん。

『…分からないから、聞いてるのに』

ぷぅっと頬をふくらまして言った。


『お前と一緒に暮らすため、だよ』



その瞬間、あたしは脳内がフリーズした。

『はぁ、ちょ、ぇええええ!?嘘!』

『そんなに嬉しかったか?良かった良かった』

『ちっ…違うーーー!!』


その日から、
この、訳が分からない葵くんと、

一緒に暮らす羽目になってしまったのである。