日本は平成になって2、3年たっただろうか。 都市では急速に科学や、色々な物が進歩していた。 まだ昭和とあまり変わらない村もあった。 都市から離れ、周りを森に囲まれた村。 『有海村』 孤立した村。 そう言っても過言では無かった。 古いローカル線を使うしか村を出る方法は無い。 有海村で異変は着実に迫っていた。 密かに。 足音をさせないで。 そして異変が現実に変わった。 蝉がまだ鳴く蒸し暑い9月7日の事。