嘘吐きな親友

そういえば…

予約のケーキが一個残ってる。
まだ取りに来ないのかなぁ。

閉店にはまだ時間があるけれど、売るべき商品が無くなってきたから店じまいを始める店長。
私も手伝おうっと。

「由奈ちゃん、お疲れ!
閉店のプレートを表に出してくれる?」

「はい、でも、まだ予約のお客様がお一人…」

「ちょっと遅くなるみたいだよ。
でも必ず取りに来るって。
昼間 電話があったから大丈夫でしょう」

「そう…ですか」

ふと、予約票を見ると…
『大河内』という名前が。