僕は下僕

教室に入ると今までの僕とは明らかに違ってた。


次から次へとクラスメイトが声をかけてきた。




「俺、柏木健太。あの美人ってお前の彼女？」



いわゆるモテるだろうという制服を着崩したイケメン男子からも声をかけられた。



今までの僕だったら１人机に向き合ってるだけなのに………。




スゴい…………。



一人感動をしていると



「オーイ。聞いてるか？」



困ったように顔を覗いてきた柏木。


「あっ、ああ。璃子のこと？只の幼なじみだよ。」

「へーそうなんだ。仲良いから付き合ってるかと思った。じゃあ、俺にもチャンスあるね。」


柏木はニコニコと人懐っこい笑みを浮かべた。



「へー峰岸さんって藤澤君の彼女じゃないんだー！！じゃあ、さやもチャンスかなっ？」



すると明るめの髪の色をクルクルとキレイに巻き髪にした派手めな女の子が会話に入ってきた。


「あっ、私、吉村紗耶香。さやって呼んでね。」


「あっ、……。宜しく…………。」


吉村さんの迫力に圧されつつも返事を返した。